印刷

校長メッセージ

令和2年3月7日

第11期卒業式 式辞

 
 新しい息吹を感じるこの春の佳き日、只今、卒業証書を授与いたしました。二百名の卒業生の皆さん、御卒業おめでとうございます。第十一期生の皆さんの卒業を、教職員並びに、本日、お越しいただくことができなかった保護者の皆様、在校生、及び御来賓の皆様と共に、心からお祝いいたします。
 私が卒業生の皆さんと過ごした3年間には、たくさんの思い出があります。毎日の授業で真剣に学習していた姿、専門性と得意技を身に付けるべく放課後も専門教科の課題に真剣に取り組んでいた姿、課題研究発表会や卒業制作展で独創的な研究成果を堂々と発表していた姿、普通教科の補習や資格取得の補習に積極的に参加していた姿、関西修学旅行で規律ある集団生活の中、歴史や文化等を吸収していた姿、体育祭前日まで団のマスコットづくりに励んでいた姿、見ても、参加しても楽しいクオリティーの高い桑高祭を創り上げていた姿など、数えたらきりがありません。皆さんは最上級生として、学業、学校行事、部活動、生徒会活動全てにおいて、立派にリーダーシップを発揮していました。
 皆さんにとって本校での三年間は、順風満帆(まんぱん)ばかりではなかったと思います。自己の課題に向き合い、つらく苦しい時期もあったことでしょう。皆さんは様々な事を乗り越え、高等学校の全課程を修了し、本日をもって旅立ちの日を迎えました。
 思い返せば、3年前の入学式で、「皆さんは創立二十周年に向けたスタートとなる学年です。皆さん一人一人の成長は、即ち八王子桑志高校が永遠に発展・成長していくいしずえを築いていくことでもあるのです。」と伝えました。皆さんは一人一人立派に成長し、進路決定においても、進学、就職ともに輝かしい結果を残しています。まさに、本校が益々発展していくための希望を与えてくれています。皆さんには心から感謝の気持ちを伝えるとともに、次の新しいステージでもさらに飛躍することを期待しています。
 さて、皆さんは高校卒業後、社会の現実に触れる機会が多くなることと思います。デジタルの力を使った第四次産業革命は、予想を上回るスピードで私たちのまわりで変化を起こしています。ものづくりにおいては、デジタルやAIの力を使って顧客が自分に合った製品をオンデマンドでオーダーする一品受注生産となり、大量生産と同じ低コストで生産販売するようになると考えられています。このような産業界の変化に主体的に参画できるかどうかが、重要な分かれ道になることでしょう。私は、校歌に「千の夢よ世界へ 千の夢よ宇宙へ翔び発て」とあるように、日本初の産業科高校でITリテラシーをはじめ、ものづくりとビジネスに関する実学や普通教科の幅広い教養を身に付けた皆さんこそ、近未来の産業界を切り拓くリーダーとなると信じています。そのために3点のお話をします。難しい話ではありませんので聞いてください。
 1点目は、「感謝する心」を素直に表現できる人間になろうということです。保護者、友人、恩師だけでなく、皆さんの生活を陰で支えてくれている人はたくさんいるはずです。学校においても様々な事務で皆さんの学習環境を整えてくれている経営企画室の職員、学校をいつもきれいにしてくれている用務の方、図書館司書の方などたくさんの人に支えられています。そのような方々に「ありがとう」という感謝の気持ちを素直に伝えられる素敵な人に、これからもなり続けていってほしいと願っています。
 2点目は、「他者に貢献」できる人間になろうということです。これは、自分を犠牲にして他者につくすということではありません。他者貢献は自分のために返ってくるものです。私たちは、自分の存在や行動が他者にとって有益、言い換えれば「私は誰かの役に立っていると思えたときに、」自分の価値を実感するのではないでしょうか。何よりも、皆さんは全員が、生きていること自体、すでに人の役に立っているかけがえのない人なのです。そのことをいつも忘れずに生活してください。
 3点目は、生涯にわたって「学び」つづけるということです。急激に変化する社会を生きていく中では、高校や高等教育機関で学んだ知識技能も刻々と深化していきます。専門性を深める学びとともに、幅広い教養を深める学びが必要となります。将来、まとまった時間をとって、学び直しと新しい専門技能の習得に投資するときも来ることでしょう。「仕事」と「学び」を行き来する時代を生きる皆さんにはぜひ、自ら一歩を踏み出して、自分のキャリアを自分でデザインする実行力のある人になってほしいと願っています。以上が、私から皆さんに贈るメッセージです。
 最後になりましたが、本日、お越しいただくことができなかった保護者の皆様におかれましては、お子様の御卒業、誠におめでとうございます。お子様が、こうして人間的に大きく成長して卒業の日を迎えられるのも、保護者の皆様の御尽力の賜物だと感謝しております。 また、三年間、本校の教育活動に格別の御支援、御協力をいただき、誠にありがとうございました。今後とも本校に対する変わらぬ御支援、御協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
 結びに、卒業生のさらなる成長と健康・幸福・無事故を祈念するとともに、卒業後、十年、二十年と年を重ねるごとに、我が人生の原点は八王子桑志高等学校での学びにあったと思ってくれることを信じて、私の式辞といたします。

令和二年三月七日
東京都立八王子桑志高等学校長 髙木和美

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

平成31年4月9日

第13期生入学式 式辞

 
 4月に入り、本校の樹木も鮮やかに芽吹いて参りました。ただ今、入学を許可しました二百十三名の皆さん、御入学おめでとうございます。第十三期生となる希望に満ちた皆さんの入学を教職員並びに在校生と共に、心から歓迎いたします。
 また、本日は、パートナーシップ協議会 協議委員の皆様をはじめ多くの御来賓の皆様並びに新入生の保護者の皆様の御臨席を賜り、入学式を挙行できますことは、わたくしども関係者一同、大きな喜びでございます。御臨席を賜りました皆様に改めて御礼申し上げます。
 本校は、平成十九年四月に日本初の産業科高校として開校しました。商業・情報及び工業教育等を融合してつくられた新たなタイプの専門高校であり、地域産業界・大学等との新たな連携を築き、「情報通信技術と活用能力」及び「ものづくりやビジネスの基礎」を総合的に学び、独自の専門性を生かして大学や産業界への進路希望が実現するような、地域社会から信頼される専門高校の設置を願って生まれた学校です。
 これまで、本校の卒業生は、専門性と得意技を身に付けるべく、デザイン・クラフト・システム情報・ビジネス情報の各分野での学習・実習を積み重ね、数々の作品を生み出し、多くの高度な資格を取得してきました。その数々は東京都の専門高校の中で群を抜く成果を誇るとともに、身に付けた専門性を生かして毎年、高い現役進路決定率を残しています。
 部活動においても、全国レベルの活躍があり、それぞれが自分達の目標に向け挑戦してきました。学校行事・委員会活動でも、独創性を発揮し、輝かしい実績や、クオリティーの高いパフォーマンスを展開し、後輩たちに桑志の伝統となる実績を示してきました。
 創立十三年目を迎えた、若い学校ではありますが、四分野各々の専門性と得意技の習得、価値ある多様な資格・検定への挑戦、専門性を見据えた大学への進学等で確実に成果をあげています。新入生の皆さんも、この伝統を継承してほしいと願っています。
 本校は、開校以来、学校標語として「夢と志をもって」、教育理念として、「生涯を貫くキャリアをデザインする」「誰にも負けない得意技を身に付ける」「進路第一希望を実現する学力と教養を身に付ける」「世の中の役に立つ人間になる」という四つの柱からなる「千の夢計画」を掲げています。本日入学した皆さん全員が、本校での学校生活をとおして、世の中の役に立つ人間になり、「夢と志をもって」広く社会で活躍することを、私たち教職員は大いに期待しています。
 そこで、皆さんが本校で学ぶにあたって、三つの大切なことをお話しします。
 一つ目は、夢と志の両方をもってほしいということです。皆さんは、本校での教科及びキャリアデザインの授業等をとおして、自己の適性を発見し、自分の夢をふくらませることでしょう。夢は自己の能力を高める原動力となります。
 ある企業経営者は、「夢は漠然とした個人の願望であり、志は個々人の願望を超えて多くの人々の夢を叶えようとする気概です。」と述べています。夢をベースにして、「人のため、社会のため」に貢献したいという想いまで1段高めたものが「志」となるのではないでしょうか。「志」をもつほど主体的な行動意欲が高まります。皆さんには夢をもつとともに、「志」ももってほしいと思っています。
 二つ目は、確かな学力と誰にも負けない得意技を身に付けるために、日々の授業に真剣かつ主体的に取り組むとともに、十分な家庭学習時間を確保するなど、自己研鑽に励んでほしいということです。
 本校卒業後、産業界の中核として活躍が期待される皆さんにとって、専門教科と普通教科のどちらもバランスよく学習し、幅広い視野で物事を判断する能力を身に付けることが重要であり、本校はそれが可能な学校です。部活動や学校行事等で忙しくても、的確に切り替えを行い、自己研鑽のための時間を確保してください。
 三つ目は、自分に自信をもって成長してほしいということです。皆さんは、中学生のときに自分を見つめ、自分の将来にしっかりと向き合い、本校を志望し、入学者選抜で実力を発揮して見事合格し、今この場所にいます。自分の意思で進路を切り拓いた皆さんこそ、胸を張って自信をもってよい人だと思います。
 また、高校生活の中で、勉強、進路、友人関係等で思い悩み、自信を見失うこともあるでしょう。皆さんの周りには、保護者の方はもちろんのこと、担任の先生をはじめ、副担任及び教科・分野の先生方、部活動の先生、養護の先生、支援員の先生、スクールカウンセラー、経営企画室の職員など、皆さんを導き、支えるたくさんの人がいます。困ったときは、一人で抱え込まずに、遠慮なく相談してください。たくさんの人が皆さんの周りにいることをいつも忘れないでください。
 皆さん一人一人が、「夢と志をもって」、「自己研鑽に励み」、「自信をもって成長する」ことは、即ち八王子桑志高校が永遠に発展・成長していくいしずえを築いていくことでもあります。皆さんの活躍を大いに期待しています。
 最後になりましたが、保護者の皆様におかれましては、改めてお子様の御入学のお慶びを申し上げます。この十五年間、さまざまな御苦労があったかと存じますが、お子様を立派にお育てになったことに対し、心より敬意を表します。
 本日、大切なお子様をお預かりいたしました。私たち教職員は、「千の夢計画」に基づき、教育実践に努めて参ります。全教職員で生徒に寄り添い、一人一人の生徒のもつ可能性を伸ばし、三年間で心身ともにたくましい若者へと成長させて参ります。ぜひ、本校の教育方針を御理解いただき、お子様の成長に向け、一緒に取り組んで行きたいと思いますので、何卒、御支援、御協力を賜りますようお願いいたします。
 それでは、本日入学した二百十三名の新入生の皆さんの充実した高校生活と、健やかな成長を祈念し、私の式辞といたします。
 
平成三十一年 四月 九日
東京都立 八王子桑志高等学校長 髙木 和美
 
〒193-0835 東京都八王子市千人町4-8-1
電話 : 042-663-5970 ファクシミリ : 042-663-5973